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2026/4/5

静かな風と、心地よい回転。

船橋の風は少しずつ春の香りを運び始めていた。 その日、私の仕事場は撮影セットではなく、俳優・駿河太郎さんのご自宅だった。

「リキヒサデンキです」 挨拶と共に現れた彼は、テレビやNetflixの『地面師たち』で見せる鋭い眼光とは裏腹に、驚くほど柔らかい空気を纏っていた。

共通の趣味であるサーフィンの話になると、少年のように目を細める。

日焼けを売りにするタイプではないが、その立ち姿には海を知る者特有の、体幹の通った「しなやかさ」がある。

とにかく気さくで、こちらの緊張を自然と解いてくれる方だった。

エアコンと洗濯機

今回のミッションは、エアコンと洗濯機のクリーニング。

俳優という仕事は、喉も体調管理も資本だ。

特にエアコンの汚れは、プロとして一番に気を遣うべき場所だと私は考えている。

カバーを外し、内部の熱交換器を露わにする。

高圧洗浄機で溜まったホコリを洗い流すと、透明な水が次第に本来の輝きを取り戻していく。

続いて洗濯機。 普段は見えない場所に潜む汚れを徹底的に除去する。

「これでまた、気持ちよく海へ行けますね」 そんな言葉を交わしながら、一つひとつのパーツを磨き上げる。派手な演出はない。

ただ、次にスイッチを入れた時の「音」と「風」が、確実により良くなることを確信しながら手を動かした。

確かな手応え

作業が終わり、試運転の風が部屋を抜ける。

多くの作品に出演し、多忙を極める彼にとって、家は唯一「自分に戻れる場所」なのだろう。

その空間を整えるお手伝いができたことは、リキヒサデンキとしても、一人の技術者としても誇らしい時間だった。

太郎さん、また潮風が恋しくなった頃、あるいは家の空気が少し重たくなった頃。

いつでも船橋から駆けつけます。